テキサス州ヒューストンにあるGulf Coast Veterinary Specialists (GCVS)に研修にいってきました。ここはスペシャリスト(専門医)が集まっている病院で、一般病院から紹介された患者さんが診察に多数来院していました。写真だけ見ると建物が大きく見えませんが、傾斜した土地に建てられていて、実際は地下1・2階がすごく広く、診察・検査・手術などを行っています。傾斜した土地なので地下であっても窓があり、そこから森や川が眺められるというすばらしい環境です。
私は、整形外科のDr. Brian Bealeのところにお邪魔して
骨折・膝の手術(TPLO/CBLO)・低侵襲骨折手術(MIPO)・関節鏡検査などを見学したり、実際に行ったりしました。
Dr.Brainは日本では有名な先生で、特に膝の前十時靭帯断列のTPLO、CBLOの手術の第一人者です。この手術法は、今までの靭帯の代わりを作る方法にくらべて、力学的なバランスが考えられていて、足の治りが早く、骨関節炎の発生も抑えられるという方法です。実際の手術を行っているところです。右側からDr Brain、私、オストラリアからの研修医です。後ろには台湾、インドからのビジターの方がいます。日中であれば後ろの窓から森林が見えます。
暗いですが、これ早朝7:00の写真です。この日は7:00から特別講習がありました。アメリカの人は朝が早い!
関節鏡です。腹腔鏡と同じように細いカメラを関節(写真は膝)にいれて、低侵襲で内部を観察できます。軟骨表面の炎症や十時靭帯の損傷、半月板の損傷など確認して手術が必要か評価します。こっちのワンちゃんは大型犬が多いので関節も大きくてやり易いですが、日本は小型犬が多いのでもう少し難しくなります。
今回一緒に同行した池田先生とBealeファミリーです。最後の夜、食事に招待して頂きました。日本を出発する前、プレゼントに悩みましたが、キティーちゃんの靴下を娘さんがとても喜んでくれました。
最後に、つたない英語でも良くしてくださった病院のインターン、看護師の皆さんとぱちり!
病院の研修は3日間でしたが、日頃の疑問などが目の前で確認ができ、またスペシャリストの方から直接指導が受けられて充実したものになりました。ここで得た知識と技術を今後の治療に役立てたいと思います。