うさぎの子宮腺ガン

5歳のロップイヤーの女の子が、食欲・元気の低下、外陰部からの出血で来院されました。

身体検査でお腹に固いしこりが触知されました。
 
4歳以上の未避妊うさぎで、外陰部からの出血や子宮領域のしこりは子宮腺ガンを疑います。

検査を行うと腫瘍と思われる所見がありました。

 


しこりは、子宮腺ガンと高悪性度平滑筋肉腫でした。

子宮腺ガンは、子宮腫瘍の中でもっとも発生の多い腫瘍です。
 
4歳を超えると発生率が高くなり、高齢のうさぎでは発生率が49.1%という報告もあります。
 
腺ガンの増殖は緩やかで、急激な出血などが起きなければ初期症状は不明瞭です。初期段階であれば手術により良好な経過を示すこともあるとされています。しかし、発生から1-2年後には血行性に肺や肝臓、骨に転移が起こるという報告もあります。
 
 
早期発見のために未避妊の子は、ある程度の年齢になったら定期的なエコー検査などを行うことが推奨されています。

 

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